血球成分除去療法
血球成分除去療法とは、血液中の白血球などを吸着除去したり機能変化をもたらす治療法です。フィルターによる方法L‐CAP: エルキャップ、ビーズによる顆粒球吸着療法G‐CAP: ジーキャップ、遠心法の3種類があり、潰瘍性大腸炎の治療に使用します。顆粒球吸着療法については、2009年よりクローン病に対しても使用可能となりました。当院ではL-CAPおよびG-CAPを行っています。
保険適応
- G-CAP:潰瘍性大腸炎、クローン病
- L-CAP:潰瘍性大腸炎
白血球除去療法 L-CAP
適応:潰瘍性大腸炎
血液を一旦体外に連続的に取り出し、白血球除去器に通し炎症に関わる白血球(顆粒球、単球、リンパ球)と血小板を除去した後、血液を体内に戻します。治療効果として、血便、腹痛などの症状や内視鏡所見が改善することが報告されています。臨床試験の結果では有効率は7~8割で、副作用は頭痛、嘔気、めまいなど、体外循環特有の一過性で軽度なものが認められています。
顆粒球除去療法 G-CAP
適応:潰瘍性大腸炎
クローン病
血液を一旦体外に連続的に取り出し、白血球の中の特に顆粒球を選択的に除去する機器に通し、その後血液を体内に戻します。治療効果として、下痢や血便、発熱などの症状や内視鏡所見が改善されることが報告されています。臨床試験の結果では有効率は潰瘍性大腸炎で6割、クローン病で5割とされており、副作用は頭痛、嘔気、めまいなど、体外循環特有の一過性で軽度なものが認められています。